ニューヨークを舞台にしたラブコメディ。チャーリーは広告代理店に務めるハンサムな青年だが、幼い頃から他人とのつきあい方の要領が悪くてモテない。しかしアンジェラとは、飛行機で偶然に知り合い押しかけられる感じで付き合いが続いていた。ある日、彼はクビにされそうになった同僚の代わりに仕事を辞め、違和感を感じ始めたアンジェラとも彼女の両親との食事をぶち壊しにして別れてしまう。カウンセリングに通ったり、新しい出会いを得るために友だちにアドバイスを求めるが…

とにかくアーロンが演じるチャーリーは品よく（変なときもあるけれど）かっこよくセクシーでしかもかわいい。ハロウィンパーティで妊娠した修道女の格好をしているところは笑える。しかもそのままラブシーン。すごく楽しそうだ（笑）。しかし我にかえった翌朝、帰宅するにも修道女の服しかなく、それを着て雨のそぼ降る中飛び乗ったバスで同じようなパーティ明けの男と隣り合わせて、お互いに「俺ってあんなふうに見えてるんだろうな…」と自己嫌悪に陥ってるシーンがいい。

アーロンはこの物語が「ありきたり」なラブコメではない所が気に入って引き受けたと語っている。

交錯するタイムライン、映像のカット割りや画面への書き込みなど、かなり実験的な作りの映画ではある（ひらたく言えばちょっとわかりにくい）。セリフで話が進んでいくので英語をもっと聞き取れれば楽しいだろうと思う。

最初に付けられたタイトルは"Stereotypically You"だった。

2016.10